平成二十七年夏 「親鸞さまゆかりのお寺めぐり」
曇天模様の続く八月末、今朝は小雨もぱらつきますが猛暑は一休み。
夏の終りが迫るなか壮年会夏期旅行の日を迎えました。
これは皆様にお配りした”旅のしおり”
8時30分 会員有志の面々が続々集合。
総員8名、点呼よし、準備よし、出発。
9時15分 三年前の旅行も同じでした。ハイエースグランドキャビンに乗込みます。
運転は山本会長にお願いします。
9時25分 首都高に入場、車の流れはスムースで快調にドライブ。
常磐道から圏央道に入って阿見東I.C.を目指します。
目的地に近付くと阿弥陀様が目に飛び込んできます。
◎ 浄土真宗東本願寺派 本山東本願寺 牛久大仏
10時20分 牛久大仏に到着。ん~わくわくしますね。
入場料は大人800円。
發遣門という門をくぐると、
真正面にいらっしゃいます。みなさんどうか落着いて。
途中、鐘なんぞ撞いたりして、阿弥陀様のお足元へ近付いて行きます。
おううぁ~デカいっ!スゴいっ! 間近で見上げるとクラクラします。
何がなんだかよく解らない大きさです。
大きいのですが美しい。均整のとれた優雅な佇まいをしていらっしゃいます。
素晴しいです。
写真では大きさが伝わらないでしょう? 駄目押しで動画をどうぞ。
さて背後に入口があって、胎内見学できます。様々な展示があるのですが、
これは阿弥陀様の組立て途中の図。部分ごとに鋳造したパーツを組上げていきます。
これは鉄骨の構造模型です。この骨組みの上に青銅の鋳物を取り付けてゆくのです。
足の親指の原寸大模型。人間の背丈ほどあります。FRP製でした。
地上85m、丁度阿弥陀様のお胸のところに展望窓があるのです。
さっきくぐった門があんなに小さい。
金一色、3400体の胎内仏に囲まれました。ここは永代供養のしつらえなんです。
駆け足で拝観しましたが、あっという間に時間切れ。来た道を戻ります。
そういえばあの門の上には釈迦三尊像がまつられていて‥‥
なるほど二河白道をなぞらえているわけです。
苑内のお食事処「利根」で昼食です。
中華そばは、日本中どこで食べても同じ味のアレでした。美味い!
12時20分 牛久大仏発。阿見東I.C.入場、圏央道で常磐道に戻って北上、
友部JCT.北関東自動車道を東へ、
東関道に入って茨城空港北I.C.を目指します。
13時10分 一般道に下りると里山と田畑に囲まれ緑一色の世界。
樹々の緑をかき分けるように県道18号線を南下してゆくと
◎ 関東二十四輩第三番 光明山無碍光院無量寿寺(鳥栖の無量寿寺)
13時30分 無量寿寺到着。白くて立派な大門が目立ちます。
入ると切り立つような階段が。
昇りきって山門をくぐれば御本堂。
なのですが、車で上れば本堂脇の駐車場まですっと行けます。
そばに親鸞聖人お手植の菩提樹がありました。
雨は何とか持ちこたえています。
御本堂の茅葺き屋根が圧倒的な存在感で迫ってきます。
御本堂にお邪魔して「讃佛偈」をおつとめさせていただきました。
御住職様がお留守でいらっしゃっるそうで、坊守様にお話しを伺いました。
1200年に及ぶ創建当時からのお寺の縁起を詳しく説明して頂きました。
最初は天皇の勅願寺として開かれたとのこと。
なるほど、お内陣の其所此処に今も菊の御紋が。
時が経ち、とある事情で無住となってしまい、
困った村人たちが親鸞さまの徳を聞き懇願して、
当地に親鸞さまと弟子の順信さまがお出でになり
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復興といえば近年も五年の歳月をかけて
御本堂の復元工事をなさったそうです(平成十六年)。
重要文化財指定の御本堂なので、茅葺き一つとっても文化財対応の質が求められ、
それ専用の茅場で育てた密度の高いものを軽トラ120台分も使ったとのこと。
大変です。
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お内陣の欄間がとても素敵です。
日光東照宮を手がけた職人の手によるものだそうです。
悠久に受け継がれる人々の願いに思いを馳せて。
14時35分 無量寿寺発。さっき来た通りに戻って常磐道を南下。
15時45分 谷和原I.C.で高速を下り
今度は県道357号線を鬼怒川に沿って北上。県道354号線で左へ、
しばらくゆくとそこが、
◎ 関東二十四輩第一番 高龍山謝徳院報恩寺(坂東報恩寺)
13時30分 坂東報恩寺到着。
南側から向かう我々を出迎えるように山門が。傍らの石碑に「坂東報恩寺」。
性信さまは親鸞聖人の一番弟子にあたるお方でいらっしゃる。で二十四輩筆頭なのです。
目に見えぬ程で降る雨、ぎりぎり大丈夫です。でも足早に御本堂へ上がらせて頂きました。
御住職様に色々とお寺の縁起をご説明いただきました。
性信さまは鹿島神宮宮司の子で、若くして出家、
京都の法然聖人のもと浄土教を学びそこで親鸞さまと出逢う。
それからは常に親鸞さまのおそばで仕えたという。
越後へ付き添い、のちに関東へ招いたのも性信さまという。
歴史に二筋は無い、解っていてももし御二人が出逢っていなかったら?
性信さまあって今の関東の門徒あり、感慨無量です。
おや何か掲示板があるぞ。なんだろう?
それにしても古刹らしい高い天井と薄暗い堂内。
時間が静止しているかのような安らかな空間です。
御寺から程近い処に「親鸞聖人舟繋之松」の遺跡があるそうです。
古くは下妻の庵から当地まで沼だったので、舟でおこしになったのだとか。
往時を偲ばせるお話しです。
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16時25分 坂東報恩寺発。北上して小島草庵を目指します。
一見すると只こんもりと薮に囲まれた大木がありまして、
脇道から入って行くと‥‥
◎ 小島草庵跡
17時00分 小島草庵跡到着。
四方を柵で囲い、石碑が一つ。
「煩悩を断ずることなく他力本願の念仏布教に徹する聖人の姿は
慈愛と活力に満ち溢れた純粋崇高な仏の姿であった云々」
こんな文言が刻まれています。もしここに‥‥
などとつまらぬ思いを巡らすのは止めにして、
純粋に今ここにいる有難さに感謝するのが良さそうです。
裏手には古塔が四基。欽明天皇 用明天皇 聖徳太子 そして親鸞聖人なのだそうです。
日も暮れました。さぁ帰りましょう (終)
途中お腹空いたんで、守谷S.A.で夕食にしました。
あれ?!三年前はこんなじゃなかったよ。
なんかすごくきれいになってる。
いただきま~す。
ご参加いただいた皆様に、協力してくださった方々
そして何より各訪問先で暖かく迎えて下さいました皆様、
有難うございました。
(文;山中 / 写真;山中 永田)